【バニシングツイン?】初期流産と診断されたけど、実は生きていた双子のお話

こんにちは!男女の双子を育てるパンダママです。
双子を無事に出産したパンダママですが、
実は、双子妊娠が発覚後すぐの検診(6週5日)で、「双子のうちの1人が亡くなっています」という恐ろしい誤診断を受ける経験をしました。
双子妊娠中のママが恐れる現象、
「バニシングツイン」というものです。
結果的に2人とも生きており、以下詳しくその経緯を書いていくのですが、
初期流産からの復活劇は、確率でいうと奇跡にも近いようなこと。
このような自分の経験を書くことは、
同じような診断を受けた方の
「気持ちの切り替えを妨げてしまうのではないか」
「希望を持ってしまうことで、辛い気持ちを無駄に長引かせるだけになるのではないか」
そう思い、ずっと書く気になれませんでした。
ですが、いくら確率的に奇跡のようなことだとしても、実際に起こったことを、1人の経験者として伝えていくのは大切なことかもしれない。
また、もしかしたらこの記事で救われる人がいるかもしれない。
そう思い、筆を取りました。
一つの奇跡のような経験談として、見ていただけますと幸いです。
双子妊娠発覚

パンダママは数年不妊治療をしていたこともあり、双子妊娠発覚はレディースクリニックでした。
6週0日の受診で2卵性の双子妊娠が分かり、
その時は不安と恐怖で気持ちが押しつぶされそうになりました。
「まさか、自分が双子を授かるなんて。。。」という、信じられない気持ちで、すぐには受け止めきれなかったです。
ただ、胎嚢2つとも、卵黄嚢がくっきりと見えていたので、6週としての発育は順調とのことでした。
双子の出産はリスクが伴うので、大きな総合病院でしか受け入れてもらえません。
紹介状を書いていただき、
次回の受診からは、家から1時間以内で行ける地域の総合病院に行くことになりました。
はじめは双子出産に不安を感じていましたが、
夫がとても喜んでくれたこともあり、徐々にお腹に双子ちゃんがいることが嬉しく思うようになってきました。
双子の内の1人が亡くなっていると告げられる


6週5日、双子出産可能な総合病院を受診しました。
診てくださったのは30代くらいの先生で、とにかくエコーの時間が長くて、途中で機器の交換などもして、、、
あまりにも長いので、赤ちゃんに何かあったのかな。。。
と不安が増してきた頃に内診が終わり、診察室で先生から結果が告げられます。
「1人は週数通りの大きさで、心拍も確認できましたが、もう1人は5週3日の大きさしかなく、心拍も確認できません。」
「1人は亡くなっています。」
と言われました。
まさか、そんな宣告をされると思っていなかったので、ショックで頭が回らず、先生の説明もほとんど頭に入ってきませんでした。
先生は、
「バニシングツイン」はよくあること。
亡くなった胎児は子宮に吸収されるので、特別な処置はいらないこと。
双子妊娠ではなくなったので、別の産婦人科に変えてもよいこと。
などを淡々と説明されていたような気がします。
双子の片方の胎児がお腹の中で亡くなってしまうことをいいます。
双子妊娠全体の10%〜15%の確率で起こるとされ、
亡くなった胎児は16週くらいまでの場合、自然と子宮内に吸収されますが、
そのメカニズムは未だ解明されていません。
以前にも稽留流産をしたことがありますが、
その時は、受診の度に生きている確率が減っていき、初期流産の診断までに2週間以上かかったことがありました。
なので、先生が「亡くなっている」とハッキリ断言したということは、もう希望も持ってはいけないのだと突然の悲しみに襲われました。
病院の駐車場の車の中で1人で泣いて、涙で視界がボヤけるのでなかなか車を出せなかったのを覚えています。
水御供養
もう1人が生きているのに、悲しんでばかりいてはいけない、、。
頭では分かっていても、涙が出てきてどうしようもなく、亡くなってしまった子の為に、どうしても祈りたくて、旦那と相談して水御供養に行くことにしました。
その水御供養のために行ったお寺には、庭に見上げる程の大きなお釈迦様の像がありました。
そのお釈迦様は見る時々によってお顔が変わると言われています。
その日に見たお釈迦様の顔が、なんとなく笑っているような、でも複雑そうなお顔をされていたのが印象的でした。
今思うと、
「亡くなってないのに、何しに来たの(笑)?」の微笑だったのかもしれないな、、、と今では思います。
別の産婦人科を受診
双子妊娠ではなくなり、総合病院で出産する必要がなくなったので、以前から産むならここがいいと思っていた、家からほど近い産婦人科に病院を変更することにしました。
個人病院でしたが、評判が良かったです。
7週の段階で分娩予約がいっぱいになることから、電話ですぐに受診を勧められ、
バニシングツインの診断から5日後(7週3日)に、その産婦人科を受診しました。
その日はなぜか朝から悪阻が弱まって、
「もしかしたら、もう1人の子もダメになってしまったんじゃないか」と不安とネガティブな気持ちでいっぱいでした。
その日は夫も付き添ってくれましたが、「もう1人は無事であれ」と、夫もすごく不安だったみたいです。
2人とも生きてますけど。。。。

診察室で、総合病院でバニシングツインと診断された話をした後、内診を受けました。
こちら側に設けられたエコーの画面を見ていたのですが、先生が全体をぐるっと一通り見た後に、
「2人とも生きてますけど。。。」
と一言。
「え!!!本当ですか!!!」と言う私。
私と旦那に説明する為に、もう一度エコーを1人ずつ合わせて、
「この子が1人目、心拍もあって、胎児は12.4mmだね」
「で、こっちの子が2人目、この子も心拍はあるし、12.1mmだから順調ですよ」
と言ってくれました。
奇跡だ!と思い、嬉しさで、知らない間に涙が出ていたようで、助産師さんがティッシュを持ってきてくれ、「ほんとに良かったね」と一緒に泣いてくれた優しい助産師さんでした。
診察室に戻り、再び先生とお話ししている時に、
「このようなことって、起こるんですね。」と言うと、「いや〜〜」と首を振って、苦笑いされていたので、長年産婦人科に従事される先生でもなかなか経験しないような奇跡のような事が起こったのだと思いました。
バニシングツインから双子妊娠に戻ったことで、こちらの病院でお世話になることは出来ず、また総合病院に戻ることになりました。
夫がキレかける

9週0日で元の総合病院を再び受診した時は、
誤診をした先生の上司にあたる先生の診察日で、私一人で受診しました。
先生に、別の産婦人科を受診し、2人とも生きていたことを告げると、
”あちゃ〜〜〜”という感じで机に頭を突っ伏して、
申し訳なさそうに「そうでしたか〜」
と言われて、きっと病院の立場として、謝ることができないんだろうな〜と何となく察しました。
でも、先生のキャラと、言葉にしなくても申し訳なく思ってくれているのが分かったので、私のモヤモヤは完全になくなっていました。
ですが夫は違いました。
普段は温厚ですが、家族や身近な人のことになると怒りの沸点が異常に低くなる夫は、
「2人とも生きていたんだから良かった!と、何事もなかったように過ごせない!」と、誤診をした先生に怒っていて、
先生に、「なぜこのような診断になったのか詳しく話を聞きたい。」と夫が言うので、怒りを態度に出さないことを条件に、誤診をされた先生の診察時間に合わせて、夫同伴で受診をしました。
内診の後、診察室で夫が
「4.3mmだった子が、5日間で12.1mmに成長することってあるんですか?」と聞いたら、
「あぁ、見えなかったからです」と、一言。
言葉も態度もとても冷たく、こんなのよくある事とでも言いたげな感じで、、、
夫が怒りを必死で我慢しているのが分かって、とてもヒヤヒヤしました。
結局、理由は「見えなかったからです」の一点張りでした。
きっと、面倒臭い妊婦と夫だな〜と思われていたんだろうな〜
「見えなかった」という理由は嘘ではないと思うし、長時間かけて診察してくれたのも分かっています。
謝って欲しいわけではなくて、ただ、あの時辛かった気持ちに寄り添って欲しかった。
そう思ってしまった私と夫は、我儘なのでしょうか。
それでも病院は変えられない
いくら病院に不信感を抱いても、先生と関係が悪くなったとしても、多児妊娠は出産できる病院が限られているので、自宅からの通院時間を考えると
「じゃあ、病院変えます!」とはいきません。
また、総合病院は先生の人数が多く、診察担当と帝王切開の執刀医などをこちらで決められなかったので、誤診の先生に今後も診てもらう可能性も多いにありました。
ですが、その後の診察は、たまたま別の先生にあたりました!
私の出産日までの間に、何故か誤診の先生は病院を離れられたので(理由は不明)その後会うことはありませんでした。
不安に思ったらセカンドオピニオンを
バニシングツインに関わらず、初期流産の宣告で辛い思いをし、なかなか前を向けずに苦しんでいる人もいると思います。
でも奇跡のように胎児が復活する確率は0%ではない。
実は、生きているんじゃないかと不安に思う場合は、セカンドオピニオンで別の病院で診てもらうのもいいと思うんです。
もしダメでも、気持ちを切り替え、前を向けるきっかけになると思います。
まとめ
初期流産は、全体の8%〜15%の確率で起こります。
7人に1人は初期流産を経験している計算になります。
それをふまえると、このような経験は天からの一筋の光のようなものです。
今までの人生で一番嬉しかったことはと聞かれると、
双子が生まれた時よりも、亡くなったと思ってた子が生きていたあの瞬間が真っ先に出てくる程、最高に嬉しかった瞬間でした。
今後、産婦人科医療やエコーの精度がもっともっと発達し、誤診断に苦しむ人がいなくなることを祈っています。